愛猫の慢性腎不全の治療は食事療法が中心!

猫が慢性腎不全になってしまったら

慢性腎不全の腎臓の障害を戻す、または良くすることはできないので、治療は病状の進行を遅らせる、症状をやわらげる、さらなる病気(合併症)が起こらないようにするためのものです。

慢性腎不全の治療は食事療法が中心となります。進行してくると、定期的な輸液療法(点滴)や腎臓の血管を広げる薬(ACE阻害薬)などを使用します。

血中のカリウム(K)濃度が低くなっているときは点滴にカリウム製剤を混ぜることもあります。

高リン(P)血症では、腸からのリン(P)の吸収を抑えるため、リン吸着剤を食事の際に与えます。このときの食事は腎不全用の療法食です。

高血圧症になっていれば、血圧降下剤が使用されます。腎臓から出される赤血球の産生を促すホルモンや鉄分が不足し、貧血になった場合はそのホルモンや鉄分が補充されます。

<慢性腎不全の治療>

・食事療法

・輸液療法

・ACE(エース)阻害薬

・リン吸着剤

・血圧降下剤(高血圧症の場合)など

※ACE(エース)阻害薬とは、糸球体の出口の血管を拡張する、血圧を下げるなどの働きがある

 

高血圧症が原因となって起こった眼の中の出血や網膜剥離については、原因となっている腎不全の治療と、血圧を下げる治療を行います。慢性腎不全による脱水で便秘になってしまい、自力で排便できない場合は、浣腸や便のかき出し(摘便)を病院で行います。

これら以外にも、症状などに合わせて治療が行われます。

慢性腎不全は、症状だけでは早期発見が難しいことがよくあります。しかし、分かりやすい多飲多尿の症状が出た際に受診したり、定期的に、健康診断などの血液検査や尿検査を利用したりすれば、早期発見・早期治療につながります。

さらに、治療開始後も、しっかり治療と定期検査(診察)を継続し、それ以外でも異常があれば、すぐに動物病院に連れて行くことで、進行を遅らせることができます。

猫が少しでも快適な時間を長く過ごせるように、獣医師や動物病院のスタッフと相談しながら、工夫していきましょう。

参考ブログ
https://www.fpc-pet.co.jp/cat/disease/305#caption5

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です